2021/06/07(月)
短期間で改善した、患者様の例
カテゴリー:リハビリ
私のオンライン改善サポートの患者さんで、
この前、5ヶ月目にしてめでたく改善し、卒業していった方がいます。
一人暮らしの90歳のお母さん。
糖尿はありますが、これについては食事と運動でかなり改善して、
体は元気でシャキシャキ動き、とても元気なお母さんです。
ただ、とあるきっかけで物忘れがひどくなり、
本来明るい性格だったお母さんから、元気がなくなりました。
その“とあるきっかけ”を問診票で見た時、
それはもう壮絶なもので、絶句してしまいました(´д`;)
詳細は語れませんが、私なら人間不信になって1年間は寝込むだろうなというもの…(汗)
オンラインサポート開始当初は、
トイレの流し忘れや、冷蔵庫の閉め忘れ、電気の消し忘れなど小さなことから、
歩き慣れた道を迷ってしまい、家までの道が分からなくなってしまったり、
被害妄想、悲観的発言など、若干のうつ症状もありました。
しかし5ヶ月経った今、それらの症状がもうほとんどなくなっているとのことで、卒業の運びとなったんです。
娘さんも、お母さんの変化にとても喜んでくださいました(^-^)
MMSEの点数で見ても、スタート時が21点。3ヶ月後には24点と上がりました。
おそらく、今またテストをしたら、27点とか、もっと点数が上がっているのではないかなと思います。
今日は、このお母さんがなぜ改善したのか、
非常にシンプルな理由をお伝えします。
結論から先にお伝えすると、
“ 私(守)と会いたくなかったから ”
です(笑)
いや、嫌われていた訳ではないですよ!多分。
詳しくお話しますね。
元々お母さんは、「なんでこんなことやらなきゃいけないんだ」と
卓上療法も運動療法も、あまり真面目にやってくれない方でした。
(気が向いた時にまとめてやるタイプ)
しかし、3ヶ月目のビデオ通話が終わってからは、真面目にコツコツと取り組んでくれました。
娘さんの熱心なサポートのおかげなのはもちろんですが、
ご本人の、「何がなんでも改善してやる」という気持ちが非常に大きかったのだと私は推測しています。
この月に一度のビデオ通話では、
お母さんはいつも眉がハの字で、眉間にシワが寄って
( こんな感じ→( ´言`) 不快感&困り顔)
熱心にハキハキと現在の症状や卓上療法のお話をする娘さんを横に、
お母さんの周りだけ空気はどんよりして、
「もう~、この場からいち早く立ち去りたい!」という表情でした。笑
お母さんが頑張れたのは、「自分の物忘れで娘に迷惑をかけたくない」という気持ちと、
そして何より、「もう私が認知症なのは分かった。とにかく早く良くなって、このオンライン改善サポートをやめたい」という心の底からの願いだったと思います(笑)
比較的軽めの症状の患者さんは、「よくなりたいので頑張ります。」と口では言っていても、本心では、
「そんなに私ひどいかな〜?え〜」と、
自身の病気に真正面から向き合えていないんです。
この改善したお母さんとの明らかな違いは、ここです。
現実(認知症の自分)を真正面から受け入れられていないという点です。
お母さんは、充分に、120%、自分の認知症を自覚してくださっていました。
「こんな、オンライン改善サポートというものを、娘に申し込ませるほど、私の認知症は進んでいるんだ。私のせいで、大事な娘に迷惑をかけているんだ。」
この気づきがいかに大事かということを、改めてお母さんに教わりました。
改善のための脳訓練、整体だけでなく、
その根本的な気づきを与えるためにも、
オンライン改善サポートや、認知症リハLAPREを活用するのは、
非常に有効です。
ぜひ、私たちを利用してください。力になります。
P.S.
このお母さんが卒業した日、
「(一生懸命サポートしてくださるあなた(守)には申し訳ないのだけど、)私は、いつまでこれを続けるのでしょうか?」という、お母様の悲痛な声を聞きました。
そして娘さんからも「以前気になっていた症状もほとんどなくなったので、もうやめようかな。」という言葉もありました。
私が「それでは、ものすごく良く頑張ってくださったので、今月で終了にしましょうか」と言うと、
霧が晴れたかのように、途端にお母さんの表情がふわ〜っ!と明るくなったんです(笑)
今でも鮮明に覚えています。
「(やったあ~!)」
*・゜゚・*:.。..。.:*・’(*゚▽゚*)’・*:.。. .。.:*・゜゚・*
声に出さずとも、お母さんの喜びの声が伝わってきました。
ただ、また油断すると、認知症に後戻りです。
このまま心を強く持って、「お母さんお久しぶりですね〜(笑)」とならないようにしたいです。笑
まあこのお母さんなら大丈夫だと思いますが( ^ω^ )